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店長のひとりごと店長村岡が綴る日々雑感

NHKのど自慢騒動 2007/3/8

私は、実はNHKのど自慢を見るのが、大好きだ。そう、日曜日の昼にある、あれですよ。
特に歌が好きなわけでも上手いわけでもないが、あの番組はよく見ている。

歌う人も、本当に楽しそうに歌っている人、真剣に歌っている人、緊張していつも通り歌えていない人、いろいろだ。私は、その人達の歌そのものもだが、歌う人が後から歩いてマイクを持つところからよく観察しているのだ。マイクを持って歌い出すまでの間、そのなりやしぐさを見て、“あっ、この人絶対上手い”とか“この人、鐘一回だな”とか予想をする。そして、歌い出しを聞いて“この人いい声している。かなり歌いこなしているな”“はじめはそうでもなかったけど、だんだん調子を出していい味出してきたな”“この人、今日は緊張していつもの調子が出てないけど、普段はすごく上手いんだろうなあ”“この人、パフォーマンスが中途半端だけど、いつもは仲間内で人気者なんだろうなあ”とか、そういう事を考えながら、じっくり見るのがとても好きだ。

そして、その私の好きなのど自慢が、実は、去る2月18日鹿児島にやってきた。私は、たまたまだがその情報を2ヶ月ぐらい前に聞いたとたん、いてもたってもいられなくなった。“う~ん出たい!恥ずかしいけどでも絶対出たい!全国のおれのファン?に向けて思いっきりおれの歌を聞かせてやるんだ”そう思ってNHKのホームページを見ると、出場の募集をしているじゃないか。早速、往復ハガキを買って、しこしこと募集要項にのっとってペンを走らせた。

“う~ん、でも一人で出るのもいまいち盛り上がりに欠けるなあ”と思い、友人・知人・身内に声をかけた。しかし、そのほとんどが、「おまえも物好きやね~」との返事。それでも何とか4人が出てみようということになり、私も含めて5人がはがきを出した。本番18日の20組に残るには、前日に予選会というものが開かれ、そこで勝ち抜かねばならない。この予選会に出られるのが250組。応募者多数の場合予選会に出るのも抽選とのこと。抽選の日は1月24日。結果は1週間以内に返信はがきで送られてくる。

私は1月終わり頃になると、ハガキを今か今か、と1日2回ほどポストを見るようになった。が、一向に結果のハガキが送ってこない。抽選日から2週間が経った。いくら気の長い私でも待つのに限界を感じ、NHKに電話をする事にした。だって予選会に出場するなら、仕事も休まないといけないし、本番まで出るなら2日連続で休みが必要、仕事の段取りもあるし・・・“やる気満々なんだぞ!”。

NHKに電話すると「すみませーん、応募者が予想以上に多くて、時間がかかってしまって昨日やっと出しましたー。」って。“え? 抽選じゃなかったの? それってもしかして応募が多くてって、一枚一枚目を通して決めたの? そりゃー、抽選じゃなくて審査っていうんじゃないの?” ただの抽選なら応募が多くてもすぐ終わるのに、時間がかかったということは、選曲の理由とかチェックしてたわけだ。“が~ん”。

私はてっきり無造作に抽選すると思ったので、ハガキに何の工夫もなく出してしまったのだ。当然ながら翌日にいたハガキには「残念ながら・・・」の文字が・・・ショック!“のど自慢に出る為に、どれだけイメージトレーニングしてきたと思ってるんだ。ハガキの内容を見て決めるなんて、ずるいぞ!”・・・なんて、今頃悔やんでもしょうがないんだけどね。

結局、私の関係者5人のうち予選会250組の出場権を得たのは、私の74才の母一人だった。ちなみにこの母の選曲理由は、去年亡くなった夫の大好きな曲で、思い出深い・・・なんたらかんたら・・・と、何とも人の情を揺さぶる文句を並べていた様だ。“やっぱり・・・”まあそんなことはどうでもいい。私の出場がなくなったのは、事実決まったことだ。“こうなりゃ~、予選会に出る母を思いっきり派手に応援してやろうじゃないか。だれよりも派手に、横断幕も作って、審査員にもインパクトを与えて、本選に出てもらおうじゃないか。”そして、みんなにも応援をお願いしたりして、横断幕作りにも気合をいれて励んだのだ。

そして予選会の日・・・母の順番は218番、計算すると出番は夕方5時15分頃だ。店から県文化センターまで30分あれば余裕だ。4時前の少し早めに仕事場を出て、子供を保育園に迎えに行って、母の友達の家に寄って、さあー!!いざ!!出発だー!!

土曜日で雨ということもあり、少し道が混んではいたが、予想時刻より30分以上前の4時40分に会場に到着。すぐに席を確保する。人の迷惑にならぬよう後ろの方に座り、でっかい横断幕を用意した。そして、ステージに注目。母ちゃんの出番が待たれる。“まだかな~、ワクワク・・・”「出てきたら、大きな声で応援するんだぞ」と子供達にも言い聞かせる。

そして、アナウンス「・・・221番の方どうぞ・・・」  ・・・え!・・・
・・・・・しばらく声が出なかった。
221番?・・・と言うことはうちの母ちゃん218番だから・・・もう歌った後ってこと・・・じゃ~ん。が~ん、が~ん、が~ん。

・・・一気に青ざめてしまった。母ちゃんにも「みんなで応援に行くからね」と言ってたのに、派手に応援するつもりだったのに、インパクトを与えて本選に出るつもりだったのに・・・。
それから後の人たちの歌は、まともに聞けない放心状態

せめて本選に出られれば、もう一度応援ができるかもと思い、結果発表まで期待はしたが、残念ながら20組には選ばれなかった。さすがにつわもの揃いのメンバーの中では、母のキャラクターでもいまいち及ばなかったみたいだ。・・・う~ん、残念×50回・・・。

応募はがきを出して、待つだけ待っての落選。気持ちを切り替えて母を応援しようと思ったが、それも及ばず(当日欠席者が多く、40分程出番が早まってしまったらしい)。
何とも不運続きでやるせない気持ちの残る、私ののど自慢となった。

それから一週間後の3月2日、予選会の模様がテレビで放映されて、村岡家総出+母の友人、みんなで横断幕を掲げて応援したのでした。母もばっちりテレビに出てました。

・・・メデタシ、メデタシ・・・・・・・・・・・・・・・終わり。

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